白神岳(1235m)世界自然遺産 二百名山 森吉山(1454m)花の百名山 岩手山(2038m)深田百名山 |
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【2005/7/29】白神岳
寝台特急「日本海」を早朝に寝ぼけ眼で降りると、秋田県東能代駅でした。
ここで、レンタカーのワゴンに乗り換え、海沿いの国道を日本海を左手に見ながら北へと走ります。
間もなく県境を越え、青森県に侵攻しました。
個人では遠くの山にはなかな行けないけど、
合宿だと手軽に東北や九州の山旅ができて、
大勢だと楽しいです。
とうとうやって来ましたよ。世界自然遺産の白神山地に。
世界最大級の規模で広がる原生のブナ天然林の中を歩けると思ったんだけど、
・・・・・・・
違ってました。
世界自然遺産の核心地域は、営林署の許可がなければ入山できないそうです。
だから、世界自然遺産のちょいと手前までの山旅になります。
ちなみに、白神山地最高峰は、登山道が整備されていない向白神岳(1250m)です。
でも、白神岳への登山道でも十分に濃いブナの林の中を歩きます。
登山道は、途中からマテ山コースと二俣コースに分かれるので、
マテ山コースから登って、二俣コースに降りてきます。
樹林帯の中だから、蒸し暑くて展望もありません。
マテ山山頂です。
ただの小さな丘でした。
だんだん雲行きが怪しくなってきて、日本海がうっすらとしか見えません。
すっかりガスの中で、避難小屋が幽霊屋敷みたいにひっそりと建っています。
白神岳頂上では、雨になってしまいました。
二俣コースで降りてきて、白神川を渡ります。
川の流れに勢いがあるので、ロープにつかまり慎重に岩の上を渡ります。
天気が良くて、ブナの林を萌え〜って歩いて、
海の見える展望台ってつもりで白神岳に登ると気持ちいいんだろうけど、
やっぱり雨だと気分がギガ凹みます。
汗と雨で、
すっかりびしょぬれになってしまったので、
下山後はさっそく温泉に入りたくて探したところ、
近くに「いさりび温泉ハタハタ館」があり、
その隣はキャンプ場だったので、今晩はこのキャンプ場に宿泊します。
夕食は、温泉のレストランでいただきます。
T鄙部長は、秋田名物のハタハタを店員さんに執拗にオーダーしたのですが、
ハタハタが捕れる時期ではないので、
あえなく却下でした。
八森町の御所の台オートキャンプ場です。
夏なのに天気が悪いせいかキャンパーは少なめでした。
雨が降っているし、夜も更けたので、
キャンプ場の炊事棟の中にテントを張って宴会してたら、
他のお客さんにはにらまれてしまい、
管理人さんにはやんわりと注意されてしまいました。
テントは、外に張りましょう。
キャンプ場の使用申請書の
「特定地区公園内の御所の台オートキャンプ場利用の許可について」には、
許可条件に「公の秩序又は善良な風俗を乱さないこと」とあり、
しっかり乱していたのでした。
【2005/7/30】森吉山
朝には、雨はあがっていました。
さっそく南進し、秋田県の森吉山に侵攻します。
阿仁スキー場のゴンドラを利用してブナ帯登山道から登ることにします。
森吉山は、花の百名山と言うだけあって、
登山道の脇にいろんな種類の花が咲いていました。
今日も展望はないですが、昨日よりはましです。
木道もあって、よく整備された登山道です。
ニッコウキスゲの群生です・
1時間ちょいで山頂に到着です。
ゴンドラがあってアプローチが楽なせいか、人気の山のようで、たくさんの人が頂上で休んでいました。
花の名前をY道師匠にずいぶん教えていただいたんですが、さっぱり覚えられません。
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ニッコウキスゲ | ||
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ゴゼンタチバナ | クルマユリ | ハクサンシャジン |
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イワカガミ | ツマトリソウ |
花の名前は覚えられなくても、花の形や色、葉っぱの付き方が様々で、
見ているだけでも楽しめますね。
もちろん、名前を覚えられると、もっと興味が湧くんだろうけど・・・。
昨日の暑い、びしょぬれ、単調な登りと比べて、
森吉山は登山道の脇にたくさんの種類の花が咲いていて楽しめる山でした。
下山して秋田県から岩手県に転戦します。
途中、滝沢相の沢温泉で湯った〜り。
小岩井農場を右手に見て、さらに北に進み、
陸上自衛隊の演習場を過ぎると岩手山の登山口がある馬返しに到着です。
今日は、ここでテント泊します。
【2005/7/31】岩手山
早朝、目が覚めると雷が鳴り、雨が降っていたのですが、
登り始める頃には雨が上がってよかったです。
柳沢(馬返し)コースを登ります。
最初は、ブナの林の中を緩やかに登ります。
よく整備された階段が、ずぅ〜っと延びています。
樹林帯をズンズン歩いていくと眺望が開ける火山砂礫帯に出ます。
下には、
自衛隊の演習場が見えてます。
火山砂礫の急坂の道は、ズルズル滑ったり、踏みこむと足元が崩れたりで、
歩きにくくて、疲れますよ。
ようやく七合目まで来ました。
七合目からの山頂
七合目からは、緩やかな登りになります。
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イワブクロ | ヨツバシオガマ | ヤマオダマキ |
八合目には避難小屋があり、御成清水という水場があります。
小さな子どもからおばあちゃんまでの市民登山の団体や
訓練なのかカーキ色づくめの服の陸上自衛隊員たちも休んでいて、
小屋の前はにぎわっていました。
八合目からは、山頂を眺めながら、不動平をしばらく平坦な道が続きます。
そしてまた、足元が崩れやすい火山砂のザレた斜面を登ると岩手山の外輪火口壁にたどり着き、
火口を中心にして、登山道はグルリとお鉢巡りをすることができます。
道案内してくれるかのように観音像があります。
斜面一面に高山植物の女王といわれるコマクサが群生していて、ビックリです。
群生といってもビッシリじゃなくて点々とだけど、
その規模の大きさに、コーフン気味です!
ほら、花が馬の頭に似てるでしょ。
こんな砂礫の中にも草が育つんですね。
頂上ですよ。
山頂から火口を見下ろします。
火口はマグマがブクブク泡だっているかと思ったのに、平穏なものでした。
(←当たり前。そんなだったら、入山できんって。)
岩手山神社奥宮
お鉢巡りをして、外輪山を一周してきました。中央奥が岩手山の頂上です。
近くの地面から蒸気が出ていて、活火山ってことを実感してしまいます。
岩手山は活動していて、平成10年に噴火し、つい平成16年6月までは入山禁止になっていました。
帰りに入った網張温泉の脱衣所の壁には、
岩手山が噴火した際の被害予想規模を示した地図が貼られていて、
近くの町などにも被害が及ぶようで、リアルでした。
岩手県から秋田県に戻り、秋田駅近くでレンタカーを返して山旅は終了です。
合宿の打ち上げは、駅近くの居酒屋で貸切状態で、
盛り上がりまくり!
なのに帰りは、列車事故でダイヤが乱れてて、
寝台特急「日本海」の秋田到着がいつになるか分からず、
秋田駅でかなり待たされて、一気にボルテージダウンでした。ハァ〜。
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